最近、企業が求職者との接点の中で「カジュアル面談」を行うケースが増えてきています。
カジュアルな面談とは、応募者と企業の担当者がお互いのことを知るために行う情報交換の場です。文字通りカジュアルな雰囲気で行われるのが特徴です。
カジュアルな面談とは?面接との違いや実施するメリット、活用方法を解説
全ての企業が「カジュアル面談」を行っているわけではないですが、転職活動をしている人の間で、カジュアル面談は一般的なものになってきています。
実際に、カジュアル面談を行うケースが増えてきている中で
「求職者側に果たしてメリットがあるのか」
「実際に選考の一つに加えられて、企業側は何を考えているのか?内定は出るのか?」
は気になるところかと思います。
今日は、筆者の経験を元にカジュアル面談との向き合い方について書いていきます。
結論:カジュアル面談経由で内定は出ます
カジュアルな雰囲気の面談でも、その中で企業が候補者を評価し、最終的な採用の可否を決定する重要なプロセスです。したがって、どんな面談でも意味がないということはありません。
筆者は、現職の転職活動中に、20社ほどカジュアル面談を受けています。選考に進んだIT企業3社で内定のオファーを頂くことができました。
もちろん全ての会社でカジュアル面談を受ければ内定できる、ということはありませんし、カジュアル面談を経由したことが内定の直接的な要因ではありません。
ただ、カジュアル面談を通じて、企業理解を深め、転職意欲を高めていたことは事実でした。
カジュアル面談はプレ面接と思って臨んだ方が良い
カジュアルという言葉から、気楽な雰囲気を想像するかもしれません。
実際、職務経歴書の提出をカジュアル面談時に求める企業は多くないためです。
Wantedly では、カジュアル面談を推奨している。具体的には、マッチング後の面談の
「企業等の採用手法に関する調査研究」報告書(P.116)|厚生労働省
際には極力職務経歴書を使わないようにすることを、企業側に依頼している。企業側
としても、そのような形で面談のハードルを下げなければ人材を採用できなくなっ
てきている。
しかし、その名の通り「カジュアル」な面談であっても、企業が候補者を評価する場でもあるため、ある程度の準備をして臨むべきです。
その理由は以下の2つです。
企業文化に合いそうかを見られている
面談中、候補者の態度や言葉遣い、コミュニケーションの雰囲気などから、企業文化に適応できそうかどうかをチェックされています。多くの場合カジュアル面談でどういった様子だったかは、面接などの応募時に引き継がれていると考えて差し支えないでしょう。
技術力や経験だけでなく、人柄やコミュニケーション能力も評価の対象となるためです。
転職先でカジュアル面談を行なっている様子を見る限り、スキルセットが企業に合っているかを見られる前に、まず「コミュニケーションなど、候補者の雰囲気は会社に合っているか」を確認されていると考えた方が良いです。
企業への興味を見られている
また、面談中には、あなたが企業に対してどれほど興味を持っているのかも、それとなく確認されます。
「カジュアル面談」なので、自分がこの企業で働きたいという意欲を明確に示す必要はないですが、「どういった部分に興味があったのか?」という質問ぐらいには回答できるように準備をしていた方が無難でしょう。
カジュアル面談のバリエーション
カジュアル面談には色々な形があります。以下にいくつかの例を挙げてみましょう。
面談中に声をかけられるケース・声をかけられないケース
いくつかの企業では、企業側から積極的に候補者に直接声をかけ、選考への案内を提案することがあります。具体的には
- 「〇〇さんと話していて、ぜひ他の社員と会ってほしいと思いました」
- 「〇〇さんには、個人的にはぜひ選考に応募してほしいなと感じています」
といった発言です。採用においては、企業目線では候補者の母集団を増やすことも重要ですが、限られた時間の中で、上記のようなコメントを貰う場合は、好感触だったと考えて良いでしょう。
一方、完全にカジュアルな場であることを強調している企業もあります。選考のステップだけ伝え候補者から自発的に応募すること(履歴書を送付するなど)を促すケースです。この場合は、候補者に対して直接的なアプローチとも取れるような話をすることはありません。
社長や責任者が面談をするケース
企業によっては、社長や最高経営責任者(CEO)、部門の責任者が直接面談を行うこともあります。
創業期に近いベンチャー企業などで稀に見られるケースです。
社員数が少ないタイミングなど、1人が組織に及ぼす影響が大きいため、会社の代表や部門の責任者が直接カジュアル面談の場に赴いて、候補者と話すケースが考えられます。
この場合「代表・部門責任者が人材採用の決定権を直接持っているか持っていないか」で今後の選考ステップは大きく変わってきます。決定権を持っている人の場合、「実質的な面接である」と考えた方が良いです。
自分のビジョンを具体的に考えられておくと良い。
- 自分の現状と、展望としてどんなキャリアを考えているか
- 組織の中でどのように活躍したいと考えているか
カジュアル面談で聞くと良い逆質問
面談は一方通行ではなく、対話です。カジュアル面談の最後には大体「逆質問」の時間が設けられますが、候補者のあなたから企業に対して質問をすることは。非常におすすめです。
例えば、候補者の役割について具体的に尋ねてみるととても話が広がります。
採用を行っているのが「既にあるポジションの人員拡大」なのか「新しく必要な役割の人員募集」なのかによってチームが持っている課題感が異なり、話を自然に広げていくことができるためです。
また、この質問で企業の担当者が候補者に対してどのような期待を持っているのかを確認することもできます。
確認しておくと会話が繋がりやすい情報
- どんな事業内容なのか
- 求人ページに掲載されている募集要項
カジュアル面談の成功に向けた具体的なアドバイス
カジュアル面談を成功させるための具体的なアドバイスをいくつか書いてみます。
まず、深く掘り下げたいと考えているは、事前準備が必要不可欠です。企業についての基本情報を把握し、面談で議論できるようにすることが重要です。また、面談は一方通行ではなく、対話であるということを忘れないでください。自分からも積極的に質問をすることで、企業の理解を深めることができるだけでなく、担当者に良い印象を持ってもらうことができます。
以上がカジュアル面談についての基本的な情報となります。読んでいただきありがとうございました。ぜひ、自分自身の就職活動を成功に導いてください。