一日は24時間、その中で仕事、家事、食事、交通時間などで忙しく過ごし、最後に残るのはほんの僅かな自由時間と睡眠時間だけ。
7時間以上の睡眠は無理なのでしょうか?
結論としては、生活習慣を変えることで睡眠時間を確保すべきです。実践だけでは限度もあるので、合わせて、自分自身の理想の睡眠時間を知ることも重要です
7時間以上の睡眠を確保するのがどうして難しいのか、そもそも、7時間以上の睡眠は本当に必要なのか、考えていきましょう。
7時間睡眠が無理だと感じている人の習慣
仕事のデスクから離れると、家事や家族の世話、趣味や自己啓発の時間を見つけるために、私たちはしばしば睡眠時間を犠牲にします。
私たちが感じている「7時間睡眠が無理」という感覚は、実は私たちの日常習慣によるものかもしれません。
寝る前までスマートフォンやPC画面を見ていて目が冴える
寝る前まで作業のためにPCを見ていると、目が冴えて、寝つきが悪くなることがあります。これは、目の疲労やブルーライトの影響で、本来眠るべき時間でも脳が覚醒状態を保ってしまうからです。
リモートワークでPCを遅くまで触ることもあると思いますが、やはり圧倒的に増えたのが、ベッドの中でもスマートフォンでSNSなどを見る機会です。
1日頭を使って疲れたタイミングで、15秒のショート動画は惰性でいくらでも見れてしまいます。休むべき時に画面がコロコロ切り替わるショート動画を見て、寝つけなくなる人が増えています。
通勤時間がある
通勤に時間を要する場合、社会人にとっては睡眠不足の原因となります。テレワークが増えてきたとはいえ、朝の貴重な時間を、電車で揉まれる時間に捧げている人は少なくないです。
家族の世話をしなければならない
例えば、子育てをされている人は、自分のプライベートな時間を持つこと自体が難しい状況かもしれません。
筆者の周囲でも、子育てをしながら、共働きをしている人は多く見られます。つきっきりの世話が必要な場合、仕事と育児の両立で、睡眠時間を確保することが難しい人はいるでしょう。
7時間睡眠が必要な理由
一方、7時間以上の睡眠を確保することは、私たちの健康とパフォーマンスにとって非常に重要です。
厚生労働省が発表している「15分でわかる働く人の睡眠と健康」によると、日本人の平均睡眠時間は、25歳で7時間、45歳で6.5時間ほどと言われています。
これはよく知られた話ですが、2002年の研究では「7〜8時間の睡眠をとる人が最も死亡リスクが低い」という研究結果が発表されました。
睡眠時間が短いと、記憶力や集中力、決定力など、脳のパフォーマンスが下がることが知られています。睡眠時間を削ってまで仕事をしたりすると、翌日以降、仕事の効率が落ちていく傾向があるということです。
7時間の睡眠を確保するためのおすすめの習慣
では、忙しい社会人はどのようにして7時間以上の睡眠を確保すべきでしょうか?いくつかのおすすめの習慣を紹介します。
寝る時間を決めて予定を立てる
また、寝る時間を決めて予定を立てることも重要です。これにより、必要な睡眠時間を確保することが可能になります。
週末の寝溜めではなく、週の中頃に7時間以上の睡眠を確保する
週の中頃に適正な睡眠時間を確保することもおすすめです。
これは、週末に寝溜めをすると、週の始まりに体内時計が乱れ、週の途中で睡眠不足を感じる可能性があるからです。
通勤不要!テレワークが可能な会社に転職する
最後に、通勤時間を削減するために、テレワークが可能な会社に転職することも一つの方法です。これにより、通勤時間が省ければ、その分だけ、睡眠時間を増やすことができます。
時間の確保の前に、先に適正な睡眠時間を知る
とはいえ、上記の内容を継続的に実践し続けるのは難しいと思う方もいると思います。
実際に「7〜8時間の睡眠時間が理想的な時間の目安」ではあるものの、あなた自身に適した睡眠時間を見つけるのも重要です。
厚生労働省によると、朝目覚めたときの「睡眠休養感」、すなわち「睡眠で休養が取れている感覚」が、個人差を把握する上で、役に立つことがわかってきました。
自然と目が覚める日を繰り返して、理想の睡眠時間を知る
自然と眠り、自然と目が覚める日を繰り返すことで、自分に必要な睡眠時間がおのずとみえてきます。おのずと定まってきた睡眠時間こそが、その人にとっての理想の睡眠時間です。
1週間、目覚ましをかけることなく、自然に目を覚ます生活を続けてみましょう。
ポイントが、就寝時間はできるだけ一定にすること。昼夜逆転しないよう、生活リズムを整えられる環境下で行うのです。
以上のように、あなたに必要な睡眠を確保することは決して無理なことではありません。あなたの日常習慣を見直し、適切な睡眠をとることで、より健康的な生活を送ることができます。さらに、睡眠を十分にとることで、仕事や家庭でのパフォーマンスも向上することでしょう。この機会に、自分の生活習慣を見直してみてはいかがでしょうか。