「仕事がしんどいが、『休職 後悔』で検索して、不安になった」
「休職し始めたばかりだけど、社会復帰できるのかな、、」
この記事をご覧になった方は、そういった状況にあるのではないでしょうか。
第2回日本人の就業実態に関する総合調査によると、心身の疲労による休職は今や当たり前のように行われているようになります。例えば、精神的な不調を抱えながら働いている人は、全体の実に4分の1を占めているとされています。
日常生活に支障が出るほどの状況であれば、休職は前向きに検討した方が良いのです。
「仕事をお休みする」という事実だけ見ると、休職には考慮すべきデメリットにも目をむける必要はあります。
ですが、デメリットを払拭する対策を取ることはできますし、上手く休職期間を過ごすことができれば、その期間が自体が前向きな機会となる人も多いです。
この記事では、休職する上で考えるべきことについて詳しくご紹介します。
休職しなければよかったという後悔がちらつく時
休職をしたときは、大切だと思っていた色んなものを手放してしまった不安や後悔がよぎるものです。
- 安定して稼いできた給料
- 自分が積み上げてきたキャリア・信頼
- 今後のキャリアパス
休職を経験していなくても、上記を失う不安は共通のものです。
自分がダメ人間になってしまったような錯覚
休職して数日が経つと、疲れも取れてきて、物事を考える余裕が出てきます。
そうすると、1人孤独に家に篭って、ダラダラしている状況に、やるせなくなってしまうという気持ちもあります。
まるで、自分がダメ人間になったような感覚。
人によっては、全く働いていない状況に戸惑ってしまい、ネガティブな思考になってしまうことはあるでしょう。
休職をする上で考慮したいデメリット
休職期間は、働かずに休む期間です。頭に入れておくべきデメリットもあります。
給与がなくなる
休職をすると、当然勤怠は発生しないので、休職中は通常の給与が支払われません。
また、給与は支払われなくても、健康保険や厚生年金などの社会保険料は引き続き毎月発生します。
給与がストップしている間は、給与から天引きしてもらうことができません。自己負担分の社会保険料を自分で会社に支払う必要があります。
収入がなくなり社会保険料の支払いだけが残るため、休職期間が長くなるほど、収入への影響は大きくなるでしょう。
休職の理由が業務外の怪我や、心身の不良にある場合は、傷病手当金などの社会保険給付金を申請することで、収入のうちの一定割合の手当金を受け取ることは可能です。忘れずに対応しましょう。
キャリア形成に不利になる可能性がある
休職をすると、その期間中は、会社の中で職務を遂行していないことになります。
少なからず人事評価ないしキャリア形成に影響する可能性はあります。
休職期間中に他の社員との競争力を失うことがあり、結果として、昇進や希望の部署への異動などの機会を逃すことになるかもしれません。
「所属している会社でのキャリアパス」を考えると、特に長期間の休職の場合には、心配をするのも無理はありません。
一度休職すると社会に復帰しづらくなると思う
休職すると、社会復帰が難しいと感じるようになります。
基本的に仕事をしておらず、体力も集中力も低下しているためです。復帰後にいきなり休職前と同じ強度で仕事をするのは難しいでしょう。
同僚と会話することも少なくなるため、社会的ネットワークが失われると感じる人もいます。
社員同士の交流が盛んな会社・組織でないなら、復帰後に自分の居場所を見つけることが難しいと感じてしまう人もいるでしょう。
休職期間を有意義に過ごすために
休職前に必要な手続きをきちんと行う
休職前に必要な手続きをきちんと行っておきましょう。
上述のように、できるだけ早めに然るべき医療機関の診断を受け、傷病手当金の申請を行うようにしましょう。
病気やケガで会社を休んだときは傷病手当金が受けられます。
傷病手当金は、病気休業中に被保険者とその家族の生活を保障するために設けられた制度で、
病気やケガで会社を休んだとき(傷病手当金)|全国保険協会
被保険者が病気やケガのために会社を休み、事業主から十分な報酬が受けられない場合に支給されます。
社会保険給付金の手当は、ある程度の期間、十分な額を受け取れる可能性があります。
休職や転職を見据えた退職を考えている方は、準備を進めておくことが重要でしょう。
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また、休職期間中に職場とのコミュニケーションを維持することで、休職前後・復帰前後の懸念を払拭しておくことも重要です。
生活リズムを整える
休職期間中は、できるだけ生活リズムを整えておくべきです。そもそも休職の引き金となったのが、ストレスならびに生活リズムの乱れによる心身のエネルギーの低下によることが多いのです。
健康的な食生活や運動習慣を始めることで、体力を維持することができます。また、復職前に、睡眠時間を調整することも重要です。
パナソニック社の健康保険組合がまとめた研究によると、休職中の過ごし方について「睡眠(生活)リズム」が安定した人は、安定していない人と比較して、就労継続の観点で30%リスクを低減しているという結果が得られています。
例えば、「夜は早く寝て、朝は陽の光を浴びる」という基本的な生活を送るようにしましょう。
朝起きて15〜30分散歩をすると、「幸せホルモン」とされるセロトニンを分泌する神経が活性化します。
無理をしないように、復職する前から少しずつ習慣化していくことが重要です。
休職中、人とコミュニケーションを取り心の安定を図ろう
日常生活に支障がない程度に元気が出てきたら、ご自身の心身と相談の上、周囲の人とのコミュニケーションを取るのも良いでしょう。
具体的には、家族や気兼ねなく話せる友人、パートナーなど、頼れる人に自分の状況を話しておくべきです。
特に一人暮らしの人は、不安を吐き出せずに悶々と悩んでしまうことも、避けることができます。
「休職中に人と会ったりして、会社から何か言われないだろうか?」
と心配になる人もいますが、気にする必要はありません。
休職期間中に、自身の健康に配慮しつつ、心の許せる人とあなたが交流を行うことは、あなたの権利です。
周りの友人と話して、ポジティブな話をたくさんしてもらいましょう。あなたは決して「ダメ人間」ではないということに気づけるはずです。
筆者は休職して1週間ぐらいすると、割と元気になってきて、積極的に外に出るようになりました。
ネガティブ思考は敵だと考えていたので「世の中の社会人が一生懸命働いている中で自分はダラダラ休んでいて最高の気分だな」ぐらいに気楽に考えていました。
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復帰後の将来の自分像を明確にする
休職期間中に、自分自身が職場の中で何をしたいのかを考えることが重要です。
一度ストレスを抱えて休職してしまった自身の経験を踏まえて「休職になるようなストレスをできるだけ避けられるような状況を考えること」が非常に大切です。
特に、下記の事柄を言語化しておくことと良いでしょう
- 自分が職場の中で、必ず避けたいと思っている状況
- 自分の中で、キャリアの中で大切にしたい、譲れないもの
自分自身の将来像を明確にすることで、復帰後に自分自身の目標を明確にすることができます。また、休職期間中に新しいスキルを習得したり、自分自身のキャリアアップに繋がる活動をすることも大切です。
どんな事情であれ、誰しも人生の中で「仕事をお休みする」可能性があります。特にメンタルヘルスなどが関連する休職には、考慮すべきデメリットもあります。
そういったデメリットに対してきちんと対策を練っていれば、復帰を目指すだけではなく、選択肢を広げて新しい環境を模索するなど、前向きな機会と捉えていくことも可能です。
記事を読んだ方が、悲観的にならず、良き休職期間を過ごせることを祈っています。