私たちの部屋は、気分に大きな影響を及ぼします。
心の内部が外に映し出されるかのように、私たちの部屋は私たち自身の精神状態を反映しています。部屋が散らかっていたり、汚れていたりすると、私たちの心も混乱し、満足感や安心感を感じにくくなります。逆に、部屋がきれいに整理されていると、私たちの心も安定し、より良いパフォーマンスを発揮することができます。
今回は、心理学の視点も交えて部屋を落ち着く空間にするためのアプローチについて考えてみましょう。
おすすめ本
収納などに押し込んでOK 見える範囲をきれいに
物が多くて片付けるのが大変、と感じることもあるかもしれません。そのような場合は、見える範囲だけをきれいにするという方法が効果的です。
クローゼットや引き出しの中に物を押し込んでしまうことで、視覚的に混乱を感じることなく、心地良い空間を作り出すことができます。
私たちの視覚的な環境は、私たちの思考や感情に大きな影響を及ぼします。混沌とした環境はストレスを引き起こし、クリエイティブな思考や集中力を阻害します。そのため、部屋をきれいに保つことは、私たちの心の健康にとって非常に重要です。
床置きをなくすべし
床に物を置くことは、視覚的な混乱を引き起こし、ストレスを感じる原因となることがあります。床は部屋の面積の大部分を占めているため、ここが散らかっていると部屋全体が乱れて見えます。また、床に物があると移動しづらくなり、生活に不便をもたらします。
物を適切な場所にしまうことで、部屋がすっきりと見え、心も落ち着きます。
「寝る前5分にさっと片付け」を習慣にしよう
忙しい日々の中で部屋を常にきれいに保つのは難しいかもしれません。そんなときには、「寝る前の5分間でささっと片づける」を日常の習慣に取り入れてみましょう。
これは、一度に大量の片付けをするのではなく、毎日少しずつ行うことで、部屋を整理整頓するのが容易になります。そして、この5分間の片付けが習慣化されると、部屋が常にある程度整理された状態を保つことができ、気分も落ち着きます。
- 床置きは極力なくすべし
- 寝る前やお出かけ前に、5分だけ片付けるを習慣にしてみよう
「片付いていて嬉しい」という感情を習慣化するのがポイント
「片付いて嬉しい」と自分自身に言い聞かせることで、片付けに対する肯定的な感情を強化することが有効です。これにより、片付ける行為自体が楽しくなり、より積極的に取り組むことができます。
部屋を片付けることに対する感情的な反応を変えることも、部屋を整理整頓する上で重要です。片付けを「面倒な作業」と感じてしまうと、なかなか手をつけることができません。
逆に、部屋を片付けた後の達成感は、整理整頓を継続する大きな動機となります。
「矛盾を解消したい!」という心理を利用
自分に暗示をかけるというやり方の一つとして、心理学を活用して片付けのモチベーションを高めることもできます。
「認知的不協和理論」は、私たちの行動と信念が一致していないときに生じる不快な感情を解消するために、私たちが自分の信念を変える傾向があるという、社会心理学の理論です。
たとえば、「部屋を片付けるのは楽しい」「綺麗な部屋で嬉しい」という信念がある場合、実際にあまり綺麗ではない部屋を眺めていると、この信念との間に不協和が生じます。
その結果、不快な感情を解消するために「部屋を片付ける」という新たな信念を自然に形成することが期待できます。
心理学を勉強していた筆者のおすすめ本です。「認知的不協和理論」について詳しく書かれているので、もっと知りたいマニアックな方は面白く読んでもらえるはずです。
リモートワーク時代の対策も重要
そして、リモートワークが増える現代では、家で仕事をするための適切な環境を整備することも重要です。自宅で仕事をすると、仕事とプライベートの境界が曖昧になりがちです。その結果、仕事のストレスがプライベートに影響を及ぼし、リラクゼーションの時間が確保できなくなることもあります。
寝室と仕事部屋は分ける
そこで、寝室と仕事部屋を分けることをおすすめします。これにより、仕事と休息の時間を明確に区別することができます。リラクゼーションと集中力の両方を高めることができます。
寝室はリラクゼーションのためのスペースとして、仕事部屋は集中力を高めるためのスペースとして、それぞれの役割を持つことで、より効果的に時間を過ごすことができます。
以上、部屋を整理整頓するための心理学的なアプローチについて考察しました。部屋をきれいに保つことは、ただ物を整理するだけでなく、自分自身の心を整理する行為でもあります。
きれいな部屋で過ごすことで、心が落ち着き、より良い生活を送ることができます。ぜひ、今日からでも始めてみてください。